官能小説販売サイト 北山悦史 『美少女 妖精レイプ』
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北山悦史    美少女 妖精レイプ

目 次
第一章 妖精レイプ
第二章 復讐
第三章 オナニー覗き
第四章 姉との愛
第五章 被虐悶え
第六章 よがり泣く牝獣

(C)Etsushi Kitayama

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   第一章 妖精レイプ

     1

 六月の日曜日。夕刻――。
 空いっぱいに雨雲が垂れ込め、なまあたたかい風が吹いている。
 が、降りそうな気配ではない。右前方の西空には、一カ所裂け目が出来ていて、そこからは見るからに神々しい光の帯が射している。
〈この分だったら、明日、あるか〉
 黄色い光の帯を見やりながら、唐沢光輝は思った。
 月曜日の二時限目、ロングホームルームが終わってすぐ、体育がある。雨だったら、屋内で卓球かバスケットをするはずである。が、晴れていれば、ゴールデンウイーク以来ワンパターンの持久走である。
 週のしょっぱなの持久走は、きつい。まあ、雨よりはマシかと、天使でも降りてきそうな空を見ながら、光輝はペダルをこいだ。
 料理専門学校二年の姉の彩華の使いで、片道十五分も自転車を飛ばし、姉指定のホームメードの店でケーキを買った帰りだった。あまり気乗りはしなかったが、半分くれると言うし、無下に断ったりしたら、あとが怖い、という事情もある。
 家に向かう国道の左手は、車販売の会社、大型家具店、寿司屋、天ぷら屋、和食・中華の専門店、磯料理の店、ファミリーレストランなどが、にぎにぎしく並んでいる。
 一方、右側はというと、建物よりも空き地が多い。手入れのされていない草地がずうっと山のほうまでつづいていて、その向こうに、光輝の通っている県立普通高校がある。
〈部活、やってるかな。もう終わっちゃったかな〉
 あどけない美山さつきの顔が目に浮かんだ。胸の中が、ぱあっと明るくなった。むらむらと、みぞおちあたりの血液がたぎった。
 光輝は一年の時から囲碁部に入っていて、友達からは囲碁オタクと呼ばれているが、この春から片思いをしている美山さつきは、硬式テニス部に入っている。
 一年だから、ボール拾い程度しかさせてもらえない。しかし、真っ白なスコート姿で小走りに仕事をこなすのは、《コートの天使》かと、光輝の目には映る。
 美山さつきは、身長一五五くらいだろうか。軟式の白ボールみたいな顔をしていて、目もくりんくりん。普段はストレートのロングにしているが、素直なその髪を、部活と体育の時は、活動的なポニーテールにする。
 彼女が、てろてろしたポニーテールを揺らし、胸を重たそうに波打たせてコートを走るのが、切ないほど眩しい。きゅーんと、胸が締め付けられてしまう。
 そんな、まだ高校生になりきらない、妖精のような彼女と初めて口をきいたのは、ゴールデンウイークが明けてすぐのことだった。
 初夏真っ盛りという日の昼休みだった。あまりに外が明るいのと、風がえらく気持ちよさそうに思えて、光輝は校舎の外に出た。手には、まわりの連中からクラいクラいと言われている詰め碁の本を持っていた。
 光輝は囲碁部でもずっと下の手合いで、せいぜい六級という実力だが、白と黒の石を見ることが、好きでしょうがないのである。好きこそ何とかと言うが、詰め碁集とか「次の一手」などの本は、手放したことがない。教科書や弁当を忘れることがあっても、忘れない。
 そんなわけで、その時も、光輝はいつものスタイルで詰め碁の問題に熱中していた。今、自転車で走っているごみごみした街並みがはるか左前方に見える、校庭の外れの土手に腰を下ろし、こう行くとこうなって……と、一人ぶつぶつやっていたわけである。
 明るい陽射しが、ひときわ明るくなったような気がした。
 ん? と思って顔を上げると、校舎のほうから、その時はまだ名前を知らなかった美山さつきがやってくるではないか!
 同じ一年らしい女の子と一緒で残念にも思ったが、かえってそのほうがいいとも言えた。
 一月前、天使みたいな彼女が入学してきたのを知ったかどうかで、光輝は烈しく恋してしまったのだったが、こんなところで顔を合わせることになったら、息が詰まって、いたたまれない思いをするに違いなかった。
 美山さつきは、真っ白なワイシャツ、朱色の棒タイ、シルバーに濃紺の細かいギンガムチェックのベスト、ライトブルーのブレザーに、ベストと同じ柄のスカートという制服姿である。
 しかし、光輝の目には、彼女のだけ、特別の制服のように映った。神聖、と言ってもよい。そんな彼女が、初夏の陽射しを受け、太陽より眩しく輝いて近づいてくる。
 心臓がドキドキしている。それを意識すると、ますますドキドキ高鳴った。
 美山さつきは、光輝のことは何も知らない。こっちは熱い視線を送っていても、目を合わせたことすらない。とはいっても、狂おしい胸の高鳴りはいかんともしがたく、光輝は涙をあふれさせんばかりになって、詰め碁を解いているふりをしていた。
 天使のような声が近づいてきた。光輝は、芸術科目は美術を専攻しているが、彼女は音楽を取っている。さもありなん! ころころ転がるハイビブラートの声なのである。
 ドキドキハラハラ――と、彼女たちは光輝のところから数メートル向こうで止まり、光輝と同じく、土手に腰を下ろした。
〈あーっ、だめだあっ。汚れちゃうってのにーっ!〉
 思わず頭をかむしって、そう叫びそうになった。
 他の生徒たちとは違うと思っている神聖な制服のスカートが汚れてしまう。もし何だったら、おれの学ランを……と、顔を本に落としたまま、光輝は目だけ彼女のほうを見た。
 幸い、美山さつきがこっち側に座っている。それが、両膝を立てて、短めのスカートを、かろうじて膝小僧にかぶせる格好なのである。
 ガーン! と、ひどいショックを受けた。白ソックスに白の上履きを履いた白くてすべすべの脚は、まったくの無防備なのである。
〈嘘だー。えーっ、嘘だろーっ!〉
 わなわなと胸の奥が震えた。
 何か口実を作って土手の下に下りて、ひょいと振り向いたら、おお! いとしい美山さつきの股の奥が、バッチリ!
 誰か下に来たりしたら許さねえぞ、彼女の秘密は誰にも見せねえ、という思いで顔をめぐらせたが、六、七メートルのゆるやかな土手の下には、猫の子一匹いない。
 光輝は詰め碁の本にうつろな目を落とし、頭の中はフル回転させて、無防備な天使のシークレットゾーンを想像した。
 
 
 
 
〜〜『美少女 妖精レイプ』(北山悦史)〜〜
 
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