牧場由美    母芯淫れる 
 
目 次 
第一章 息子の欲望 
第二章 赤いハイヒール 
第三章 母子蜜愛 
第四章 原色蝶 
第五章 電話の男 
第六章 蝶のペインティング 
 
(C)Yumi Makiba 
 
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   第一章 息子の欲望 
 
     1 
 
 重苦しい夢を見て目を覚ました。 
 何かがのしかかっているような不快感があった。目を覚ましてからも、美穂はしばらく、自分が夢の中にいるのではないかと思った。寝る時はショーツをつけていたはずだ。それが脱がされていて、誰かが美穂のその部分をペロペロと舐めているのである。 
「誰? 何をしているの?」 
 最初は夫かと思った。しかし、男の舌遣いは、明らかに夫がいつも美穂のそこをそうしてくれるよりは性急だった。それに夫は、昨晩から仙台に出張して家にいないことを思い出した。 
 とすると、今、美穂の上にのしかかっているのは誰だろう……。美穂の濡れた女陰部分を舌でほじくるように舐めまわしているのは、一体誰なのだろう……。 
 ハアハア、という男の荒々しい息遣いだけが聞こえる。 
 大きく開いた美穂の両脚の間に顔を埋め、その男は犬のように彼女のその部分を舐め続けているのである。 
「やめて……。ねえ、お願いよ、そんなところをペロペロと舐めたりしないで、洋輔」 
 舐めている男の正体がわかった。だから美穂はそっと相手の名前を呼んでみた。 
「ママ。ぼくだってわかったの? 好きだったんだよ……。ぼく、ママのことを知りたくてたまらなかった……。ずっと苦しい思いで、毎日を過ごしていたんだ」 
 洋輔の声はたまらなさそうだった。苦しげに裸の肩をゆらしながら、洋輔は美穂の女芯から溢れる愛蜜でベットリ汚れた顔を上げた。 
 闇の中で、褐色に日焼けしたたくましい肉体が、震えた。 
「からかわないで……。あなたにはもっといい人がいるでしょう? あなたの大学にだって、かわいい女の子がいるはずよね? こういうことをやりたかったら、若い女の子とやったらいいじゃあないの……」 
 誰かの代わりだったら拒絶しなければならない……。だが、洋輔の求めているのが自分だったとしたら……。 
 うろたえながら美穂は思った。 
 しかし、洋輔と自分は親子だし、今まで息子とこんなことをするなんて考えたこともなかった。 
 こんなことをしていいものなのだろうか……。 
 息子の欲望を自分の肉体に受け入れてもいいものだろうか……。 
 洋輔は自分が産んだ子供だった。 
 その洋輔が求めることはどんなことでもしてあげるのが、母親たる自分の努めだと美穂は思っていた。だが、その一方で、別種類の理性が、美穂を押しとどめようとした。 
「ううん、ママ、若い女の子じゃあ駄目なんだよ。ママが好きなんだ。やさしいママと、セックスをしたいんだよ……」 
 言いながら洋輔は、また美穂の女陰部分に熱い唇を押し付けた。 
 美穂の秘密の肉ヒダからは、透明な愛蜜があとからあとから溢れていた。 
 それは美穂のその部分がすでに男を求めている証拠だったが、彼女は、そういう自分の肉体の変化の意味を、すぐにはみとめたくなかった。 
 息子に求められただけで女陰を濡らす女だなんて言われたくはない。今までに知っている男は、夫の修一郎だけではないが、美穂にだって女のプライドはある。 
 拒絶のポーズだけはとらないと……、と、美穂は混乱する頭で考えた。 
「だめよ、洋輔。ママとあなたは親子なのよ……。絶対にしちゃあ、ダメ……。いやっ、そんなことをしてはいけないの……」 
 美穂はもぐりこんでくる洋輔の頭部を、股の間から追い出そうとした。 
「何を言っているんだよ、ママ。ここはぼくが出てきた穴なんだろう……。今、タラタラと透明な泉のようなものがわき出てくるここが、ぼくの生まれた故郷なんだろう……。ぼくが出てきた穴を使うだけなんだからいいじゃあないか……。ここを使わせてくれるくらいいいじゃあないか……」 
 言いながら洋輔は、美穂のその部分に太い指を深く押し込んだ。 
「あっ、いやよッ! そこにそんなことをしないで……。ああっ、そんなに激しく指を動かさないで!」 
 熱い快感を、大切な部分に感じて美穂は豊満なヒップを闇の中でくねらせた。 
「拒絶しないでよ、ママ。手荒なことはしたくないんだ。やさしくしてあげたいんだから、じっとしていて……」 
 美穂のその部分をほじくるように指を動かしながら、洋輔は端正な顔を興奮に染め、指に付着した透明な肉蜜をペロペロと舐めた。 
「汚ないわよ、洋輔!」 
「いいんだよ、ママ。愛しているんだもの、ママの体から出るものだったら、おしっこだってウンチだって汚ないとは思わないよ、ほんとさ……」 
 言いながら、美穂の中に太い指を押し込み、洋輔はまたほじくるように指を動かし、あふれ出すものを喉を鳴らして吸い上げた。 
「だめッ、馬鹿ねッ! そんなことをしたら病気になるわよ!」 
「どうしてなの、ママ。お××こ舐めると、どうして病気になるのさ?」 
 ズルッ。 
 と美穂の中からネットリとした透明な蜜が絡み付いた指を抜き、右手の親指と左手の親指を、美穂の粘膜のヒダにかけた息子は、美穂の女の秘密を押し広げた。 
 股の間に顔を埋め、肉でできたトンネルの中をのぞき込むように、洋輔は亀のように首を伸ばした。 
「だって、そこはおしっこが出るところよ。ママのおしっこが出るところなんて汚ないに決まっているでしょ?」 
「汚なくなんてないよ、ママ。こうやって顔を押しつけるだけで、とってもいい匂いがするよ。まるで花園にいるような気持ちになるんだ……」 
 洋輔はクンクンと犬のように鼻を鳴らした。 
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