官能小説販売サイト 砂戸増造 『熟れ妻 秘唇の告白〜魔淫の来歴〜1』
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砂戸増造    熟れ妻 秘唇の告白〜魔淫の来歴〜1

目 次
熟れた秘唇の告白
美少女淫虐のめざめ
歪んだ狂悦にわななく美唇
美しき愛奴の生贄
饗宴におびえる夫婦の秘処

(C)Masuzo Sado

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   熟れた秘唇の告白

 あたしの名は、ふかまちきょう。一月前に不惑を迎えた熟女の人妻だけど、職業は女だてらにポルノ作家を堂々と名乗っている。
 毎月SM専門誌と官能小説誌に四本の小説を書き、年に五冊のペースでアダルト文庫を出し、男の作家では描き切れない女のデリケートな肉の欲望とさが、男よりも凄絶なゆがんだ女のごうを生々しく描破した、いんで冷酷非情な被虐と加虐の愛の物語で、同じ血のうずきを秘める女性読者をつかんでいるらしい。
 五年前に新宿のバーで知り合って結婚した、五才年下の証券会社に勤める夫のえいいちとの間に子供はいない。
 少女時代から流産を繰り返してきたのが不妊の原因なのだが、優しい夫は責めもせず、年上のうまずめの妻に変わりない愛情を注いでくれる。
 中野駅近くの3LDKの分譲マンションに住み、毎日必ず十回は愛してるよと囁いてディープキスをしてくれるすてきな夫がいて、合わせて三千万の年収もある。何不自由ないあたしを、まわりの人たちは幸せな女だというが、夫にはもちろん、他人には絶対に言えない悩み、というよりもある重症の心と体の病気があるのだ。
 アメリカだったら精神分析医に通う典型的な症状だが、治す気もないあたしは精神科の医者に自分の悩みを打ち明ける気にもならない。
 出身地は九州のひら。西暦一五五〇年(後奈良時代)、その前年に渡来したフランシスコ・ザビエル神父が、将軍・足利義晴の許しを得て京都、山口と共に伝道所を開いたキリスト教発祥の地のひとつだ。
 あたしの一族はその頃から続いた信者で、きりたん弾圧の圧政にも屈することはなかった。高校教師だった父と市立病院の薬剤師の母も、朝夕の礼拝を欠かさず、日曜には必ず一家で教会へ行く熱心な信者で、あたしと二才下の弟も幼い頃に洗礼を受けた。
 だが十八の時に平戸を離れてから、あたしは一度も教会へ行っていない。
 バイブルのすべての教えと戒律を破り、無数の姦淫の罪を犯したあたしには、教会で行われる聖なるミサよりも、淫靡な黒ミサか、プードゥ教の血まみれのいけにえの儀式こそふさわしい。
 なぜこんなことを書いたかというと、キリスト教と教会と聖職者との関わりこそが、あたしの血と肉に潜んでいた呪われた淫らな性を目覚めさせ、あらゆる罪深い背徳の淫行に溺れさせ、少女時代から純文学作家を志していたあたしを、おんなだてらに倒錯の性の快楽を生々しく描く、恥知らずなポルノ作家にした直接の誘因だからだ。
 女流のポルノ作家はあたしの他にもいるけど、淫猥な痴語をちりばめた、男の好色で残忍な視点から捉えた強烈な描写と設定の物語を、女のよろこびと業の深さも余す所なく描き出す人は他にはない。男の編集者たちのほとんどが、あたしを女性にはまれな奔放無類の性的妄想の持主として、好奇とおぞましさと好色の眼で見る。
 他の女の作家たちは、自身の性的体験や好みのセックスのパターンを、適当に味と肉をつけて書いているが、あたしの小説のすべては、あたし自身の偽りもない実体験なのだ。
 あたしをなぶり、はずかしめ、痛めつけ、三つの肉穴を犯した男たちは、おぼえているだけでも五十人はいる。その男たちの誰にも、あたしは激しく抵抗して哀願してぎゃくの欲情を唆り、内心では嬉々として身を任せたのだ。
 気が狂うような汚辱と恥痛の中で、血と涙と愛液を流してあさましい悦虐の地獄に悶えてのた打ち、肺が張り裂けるほど泣きわめき、歪んだ悦びの声を上げて身も心も捧げ尽くした。そう、深町鏡子というポルノ作家は、残酷な淫獣どもの理想とする、並外れたマゾの淫売奴隷なのだ。
 夜は上流家庭のつつしみ深くていしゅくな奥さま、昼は娼婦で変態の男たちに体を売る恥知らずな淫売という魔性の性を持った女を、カトリーヌ・ドヌーヴが演じた「昼顔」という映画があったが、今のあたしも同じような売女ばいただ。
 朝と夜と休日は愛する優しい夫に可愛い年上の妻の役を演じながら、昼の鏡子は淫らな背徳の物語を熱っぽく書きつづり、昂ぶって疼く女芯を指で慰めるだけでは飽き足りずに、けばけばしいソバージュの髪型、夜の女のようなどぎついメイク、体の線を目一杯強調したボディコンシャスのドレス(いつもノーブラだが、時にはパンティすらも着けず、生理の時もタンパックスを挿入する)で街へ出かけて、好色な男たちの熱い視姦に女盛りの体をタップリ舐めずらせて自虐の快感に酔いれ、淫乱なお××こをねっとりと濡らす。
 時には行きずりの好みに合った男の誘いに乗って、ホテルで抱かれることもある。
 いずれ詳しく述べるが、父親に女にされた少女時代のあたしは中年男か、母に似て少女みたいに美しく可愛かった弟みたいな年下の少年が好みだったが、今もその嗜好は変わっていない。
 悦虐に飢えて疼くあたしの胸と子宮を妖しくときめかせるのは、クールでハンサムな自信タップリな二十代のエリートか、あぶらぎった、ベッドでしつこくて、淫水焼けしてどす黒いペニスの大きそうな初老の好色漢だ。
 十二の時からサディストとレズビアンのドミナたちの生贄として、あらゆる淫虐の洗礼を受けてきたあたしの、マゾ牝としての第六感は百%狂いがない。誘った男たちは必ず飢えを満たしてくれた。
 あたしのバッグには外出する時は必ず、汗と淫液と経血がしみ込んで変色した絹と麻のロープの束と小型の笛が入れてある。少女の頃に目覚めさせられた、呪わしく罪深い媚肉の病的な疼きを鎮めるためには、必要不可欠の催淫具なのだ。
 あたしの的確な眼が選んだ男たちのほとんどが、ロープと笛を期待どおりに使ってよがり狂わせてくれた。
「あたしって虐められないと燃えないの。縛って折檻してから抱いて。お××こがむすめみたいに工合がよくなるわよ」
 パンティを色っぽい仕草で脱いで、脈打つ硬いお×ねをいじり、蜜にうるんだ肉穴をくじりながら、甘い声で訴えると、男たちは目をギラつかせてあたしの誘いに乗る。
 七十%の男は潜在的に美しい女を淫らにいじめたい強い願望を抱き、二十%はマゾで、残りの十%はそのどちらの嗜好もない、性的不能者かセックスに全く淡白な男、というのがあたしの経験から割り出した性の嗜好率だ。
 編集者(出版社によってはレズの女のこともある)とはどんないやな奴とでも寝て、どんなあさましい恥辱も甘んじて受け、高い原稿料と印税を約束させることにしているし、好みの男には呼び出されれば何回でも体を投げ与えて思う存分、なぶらせてやる。
 それなのにあたしは、夫と二人のベッドでは処女だった若妻のように異常に慎み深く、抱かれる時は絶対にあかりもつけさせない。いく時も決してはでなよがり声も出さず、正常位以外のポーズで交わったこともなく、結婚して五年経つ今も裸の体もお××こも夫に見せていない。
「昼顔」のヒロインのように、初めて心から愛した男だけは、あたしの淫乱とか変態なんていう陳腐な言葉では表わし切れない、いまわしい本性を見せたくはない。灯りを点けさせないのは、昼間淫獣にほんろうされて責めさいなまれた体に歴然と残る、ロープとむちの生々しい痕跡を愛する夫に見せたくないからでもある。

 十日に一度しかあたしを抱かない淡白な夫は、女房が何を書いているかは知っているが、作品を読もうともしない。だからもし、この罪深い告白手記を読んでも、小説と同じあたしの妄想の産物としか思わないだろう。
 今、これを書いているデスクの端には、来月出版する文庫本の赤を入れた校正刷りが積んである。
 その小説のヒロインは四十二才の人妻、れい(もちろん男のアレを怒張させ、残酷な淫行にり立てずにはおかない、れ切った肢体と、しっとりした熟女の色気が輝くばかりの美女だ)、サディスティックな夫に二十年間嬲り尽くされて飽かれ、夫の愛人のマダムにレスボスの肉愛のなぐさみ者にされながら、好色な酔客たちの手から手へ渡される奴隷娼婦となり、最後にまだ十五才の少年の息子に犯されてめくるめく背徳の淫悦に目覚めて溺れ、あさましさに耐えかねて自ら命を絶つという、あたしが好んで描くテーマと設定だ。
 一部の編集者たちは、あたしの小説のヒロインが十代初めの新鮮な青い色気を漂わす妖精のような美少女であるときは御満悦だが、四十代以上の熟女となると必ず顔をしかめてうすら笑う。世の男たちが、若い女だけがチャーミングだと思っていると、本気で信じているのだ。
 あたしは自分がその年令になったからではなく、少女の頃から美しく完熟した四十から五十代の女の、匂い立つような色香と、美肉に満ち溢れた女体と肉悦を極めた淫技、女の性と年輪と経験を刻んだセクシーな美貌がねたましかった。自分も早くそんな女になりたいと熱望してきたから、世の男たちが近頃のしゅうしんも慎みもない、見た目には若く美しい女たちに心からかれるとは思えない。
 あたしが男だったら、しっとりと熟れた四十代の女、それも人妻を情事のパートナーとして選ぶだろう。
 お金のためなら恥ずかしげもなくおっぱいをさらし、あっけらかんとパンティを取って股を広げて写真を撮らせる、SM誌や男性写真誌のモデルの素人娘たちの開き直った表情と姿態と較べると、美しい熟女たちにはパンティを脱ぐ仕草ひとつにも羞恥と優雅な風情ふぜいと、本物の色気とエロチシズムが満ちあふれているのが女のあたしにもそこはかとなく感じられて淫らに気をそそられるのだ。
 熟女の魅力が不当にいやしめられ無視されるのは、若者優先の社会的風潮と未熟なセックス・マスメディアの責任で、日本だけの現象ではないだろうか。
 ヨーロッパにもアメリカにも、熟女専門のヌード誌が数多くあり、固定ファンを多くつかんでいる。
 ニューヨークで発行されている「オーバー・フォーティ」という雑誌は、四十才以上というそのものズバリの誌名と内容で、六十才代までの性生活現役の美しい熟女たちのあでやかな肢体と美貌を紹介して熟れた女の魅力を女のあたしにも満喫させてくれる。
 セクシーなソフィア・ローレン、五十八才で年下の男と結婚したエリザベス・テーラー、などの大スター女優、ストリッパー、ポルノ映画のスターから素人の人妻たちまでが、熟れきった美貌と女体とお××こを惜しみなく見せて、若い女には飽き足りない男たちをしびれさせ、新鮮な欲情をかき立てるすばらしいビジュアルな媚薬の存在となっているのだ。
 あたしの執筆用のデスクの正面には、上半身を映し出す鏡がある。みだらで残酷な物語をねっちりといやらしい表現で書き綴っている自分の、たかぶってゆく表情と上体の反応を時々冷やかな他人の眼で観察するためだ。
 今のあたしもこれから書き始める、少女時代のいまわしくもめくるめく数々の想い出にどっぷり浸り切ってか、四十才になった今も好色で残忍な男と女をわくしてまない、大きな瞳があやしく潤み、白眼が赤く血走ってやや吊り上がっている。
 いつもノーブラなので、絹のスリップとブラウスの上からも、硬く充血してツンと突き立った大ぶりの感じ易い乳首がよく見える。
 きついハイレグのショーツの細い股布の下では、呪われたお××こがじっとりと泣き濡れ、十二才の頃から何千回となく残酷な指の責め苦に翻弄されて異常に肥大した、敏感なクリトリスが硬くぼっし、脈打ってる。
 ある男に抱かれていじめられるまでの数時間が、待ち遠しくれったい。
 あたしはペンを置いてデスクを離れ、淫らがましく欲情した体をくねり踊らせ、お尻を振って壁の等身大の鏡の前に歩む。毎日必ず一度はしないではいられない、自虐のオナニーに自己陶酔するのだ。
 あたしを虐めて犯す男の眼の前で鏡に映る自分を冷たく見すえながら、意識的に荒々しく脱衣する。
 哀願の叫びが、ひとりでに唇を洩れ、昂ぶりのえつが体を慄えさせる。
 濃い恥毛の黒いかげりどころか、開いた小陰唇と硬直した陰核まであらわに透けて見える、淡いブルーのハイレグ・ショーツ一枚の姿になると、淫らな吐息を荒げ、男の熱い凶暴な眼になぶられている気分が病的に高まり、羞恥と歪んだ欲情にさいなまれてあさましく身悶えてしまう。
 女陰の肉裂に食い込んだパンティの股布は、淫液に濡れそぼって媚肉にぴっちり吸いつき、ピクピクうずくお×ねをロープのように締めつけている。
「お××こを弄るわ、あなた! 鏡子のセンズリをごらんになってね……」
 小説のヒロインに言わせる科白せりふほとばしり出る。
 それはあたし自身が、何十人もの好色な男と女の前で叫んだ屈辱の科白でもあるのだ。
 鏡の中の自分の淫らに昂ぶる表情と、女体の美しさに痺れて、声が慄え、胸が高鳴り、子宮がキュッと収縮して蜜を溢れ出させる。
 いい女ぶりに満足してうっとりしながら、あたしの飢えた手は自虐の序奏を熱っぽくかなではじめる。
 淫らな血に硬く張り詰めたCカップのおっぱいをもみしだき、ツンと突き立った乳首をひねり廻すように弄り、もうひとつの手は絹布越しに割れ目の熱い媚肉をえぐり、硬直して脈打つ肉芽を荒っぽくこすり立てる。
 荒息とあえぎが高まり、むせび泣きとあさましい痴語の叫びが唇を慄わせて洩れる。無意識に腰を使ってお尻がもだえ踊り、お腹ときゅうを前に突き出す。
「ああいいっ、お××こって、あなた! 鏡子の淫乱な穴を、早くち×ぽで虐めて!」
 
 
 
 
〜〜『熟れ妻 秘唇の告白〜魔淫の来歴〜1』(砂戸増造)〜〜
 
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