砂戸増造 母・邪淫儀式
目 次
第一章 魔性の標的
第二章 美肉の哀願
第三章 倒錯の肉悦
第四章 淫辱の奉仕
第五章 背徳の生贄
第六章 母妹の痴刑
(C)Masuzo Sado
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第一章 魔性の標的
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藤浦俊介は週に二回の習慣に従って、新宿駅で途中下車すると、いつものように西口地下のロッカー・ルームへ行き、Gパンとトレーナーに着替え、校章のついた夏の半袖シャツ、黒い学生ズボン、鞄をボックスに放り込んで、素早くスニーカーに履き替えた。
この秘密の習慣は、もう一年前から続いていて、ロッカーは特別に二万円の月ぎめで借りている。
俊介は十五歳の高一。私立の名門高校K校でも学年中三位に入る秀才だ。
ハンサムで気品があり、裕福な家庭の息子である藤浦俊介に、こんな秘密めかした一刻があるなどと誰も思いはしないだろう。
扉を閉めてロックし、キイをポケットに捻じ込むと、レイバンの濃色のミラー・グラスをかけて足早に地下道を東口へ向かう。
目的地は歌舞伎町の一角にある一軒のビニ本屋なのだ。
その界わいには裏本や裏ビデオを売る店は数十軒もあるのだが、俊介は《ガリアーノ》というそれらしくないシックな店の名と、五十がらみのなんとなくインテリ崩れみたいな雰囲気を漂わせている店主が好きで、もう一年半も週に必ず二回、その店へ行っている。
《ガリアーノ》へ入ると、今日はまだ早い時間のせいか客は一人もいない。
「やあ、来たな、坊や。今日はあんたの好みの美人の熟女SMのすばらしいのが二冊入っているぜ。山本陽子と岩下志麻と三田佳子みたいな、素人の人妻が息子くらいの若い男にこってり責められてよがり狂うって筋立てだ」
来るたびにいつも必ず流れているモーツァルトのメロディに耳を傾けながら、俊介は満足の笑みにノーブルな薄い唇を歪めた。
「貰うよ、おじさん。ロリータは?」
大柄で逞しい少年を、店の主は大学生だと思っている。
「ああ、そうだったな、一冊あるよ。十一のまだ殆ど毛も生えてない娘だけど、ゴクミ並みの美少女が中年の夫婦に折檻されながら処女を奪われるストーリーだ。あんたも若いのに全く通だな。お××こは、やっぱり四十過ぎの熟女かロリータに限るぜ」
カウンターの下から取り出した三冊の裏本の表紙を舐めるような眼で見つめながら、俊介は、いつも必ず一万円札が五枚は入っているレノマの札入れから二枚抜き出した。
三冊とも確かに彼の好みだ。後ろ手に縛られた彼の母親くらいの年頃の、むっちり熟れた豊麗な乳房と尻と恥毛の黒々と濃い、横顔の上品でセクシーな人妻が床に跪いて、鞭を手にした少年の若い硬直をなかば美唇に咥えているのと、大股開きで逆さ吊りにされた美しい少女の無毛の割れ目を、紫色に怒張した中年男の手が弄り、床にしゃがんで熟れた毛深い女芯を見せている中年女だ。
品はないが色っぽい熟女が、少女のまだ脹らみ切らない乳房を掴んで、ピンクの乳首を吸っている生々しい表紙に、俊介は乾いた唇を舌で舐め、ごくりと唾を呑んだ。
もうブリーフの中で、若い硬直は痛い程張り切ってドキドキ脈打っている。
「いつも買ってくれるからおまけを入れておくよ。きっとあんたの好みにぴったりだ」
咥えた煙草の煙に眼を細めながら、店主はニヤッと笑って十枚程のキャビネ版のカラー写真を、袋に一緒に入れた。
「素人の縛り写真?」
「ああ、俺が自分で撮ったのさ。モデルは知り合いの人妻で、年は四十だがいい体だ。ところで坊や、俺たちは趣味が合いそうだな。いつかゆっくり話をしないか? 近いうちに夜来いよ。女房がこの近くで小さなスナックをやってるんだ。SMマニアの客も多くて、きっと気に入るぜ。あんたの母親は、さぞセクシーな美人だろうな。一度ぜひお目にかかりたいものだな」
店主の眼が一瞬妖しくきらめいて、俊介をドキッとさせた。
彼の母親の杏子を見た男は、誰でも彼女の熟れ切ったノーブルな女の色香に魅せられる。彼の学友たちのような少年でも、杏子の成熟した肢体と華やかな美貌に眼を奪われ、明らかに、淫らな欲情を込めて何回も盗み見るのだ。
街や電車の中では、もっと露骨な視姦の強烈な眼が、藤浦杏子の豊満な胸と尻と、下腹部のYの字形の部分を犯すのを、俊介はいつも嗜虐的な快感を抱いて意識する。
うちのママが、もしSMのビニ本の凌辱されるヒロインになったら、好色な男たちは買わずにはいられないだろう。
「坊や、ママとやりたいんだろ? 分かってるさ。ふん縛って思う存分嬲ってから抱いてやるといい。俺の第六感だが、きっと彼女も息子のあんたに虐められてはめられたいと思ってるぜ。母親にとって息子に強姦される背徳の汚辱感ってのは、最高に甘美な悦びなんだそうだ。昔、俺の友だちがそう言ってた。成功を祈ってるよ、坊や」
別の客が入ってきたので、会話はそこで終わった。
ロッカーで着替え、京王線の特急に乗ってC駅で下車するまで、俊介は夢遊病者のように茫然自失の心理状態だった。モーツァルトを愛する明らかに教養のあるビニ本屋の主人は、的確に彼の秘めた背徳の劣情を言い当てたのだ。
大手商社のエリート部長である彼の父親の映司は、一年前からリオデジャネイロ支店長として長期出向して不在だった。その頃から俊介は、女盛りの美しい母親を女として見るようになっていたのだ。
もう一年以上も夫に抱かれていない彼女が、女盛りの疼く女体をどうやって慰めているのだろうかと気になる。
愛人がいる様子もなく、女友だちと新宿や銀座のデパートへ出かけたり、音楽会や映画に行ったりしている、ごく普通の中流の上の人妻の生活を送っている母親だった。
帰りの電車の中で、背徳の劣情の炎に油を注がれた俊介は、眼を閉じて頭を窓にもたせかけながら、美しい母親の熟れた女体の淫らな幻想に耽り続けていた。
大きな愁いをたたえる魅力的な瞳、上品で形がいいが、陰唇を想像させる肉感的でセクシーな唇、白いたおやかな首とうなじ、ブラジャーをしていても分かるむっちり張り切った美しい形の乳房と、ハイレグカットのパンティラインを浮き彫りにして見せている豊かな尻の悩ましい曲線と、太腿から流れるようにほっそりした美しい脚、どこを取っても母の杏子の女の魅力は、息子の俊介にも理想的な淫欲の生贅だった。
もう十歳の小学生の頃から、美しい母を女として意識していたが、異常なまでの欲望の昂ぶりを抑え難くなったのは、一年前父親がリオデジャネイロへ去ってからだ。
彼は常に母親が見せる無意識のエロチックな動作を熱い眼で犯した。
しゃがんだ時に見える白いむっちりした太腿の奥に覗く細いパンティの股布、体を屈めた時にチラッと覗く白い豊満な乳房の谷間と脹らみ、くっきりとスカート越しに浮き上がるパンティの殆ど尻の大部分を露出していることを示すシームライン、時には不用意に薄いスリップ一枚でシャンプーした髪をタオルで包んだあられもない湯上がりの姿で、浴室から出てくるのに廊下で出会ってしまったりもする。
ブラもパンティも着けていないので、乳首の突起と下腹の黒い逆三角形の茂みまで透けて見え、俊介をドキドキさせた。
「あら、俊ちゃん、見ないで」
色っぽい羞恥の仕草で胸と前を両手で覆って、嬌声を上げながら夫婦の寝室へ走り込む母親のセクシーな後ろ姿を、熱い邪淫の眼で嬲ったことも何度もあった。
そんな夜、俊介はベッドに転がって鍵のかかる書棚に買い溜めた自分好みの裏本の中から、母の杏子に似た熟女の被虐の痴態のすべてをあらわに捉えた本を選び出して、母の熟れ切った女盛りの女芯を写真の女にダブらせながら、荒々しく長い手淫に耽るのだ。
時には杏子の女陰の分泌液や恥毛の付着したパンティの股布の芳香を嗅いだり、自分ではいたり、硬直した肉茎に巻きつけたりして、刺戟的なセンズリを楽しむこともある。
俊介の電子錠のかかる秘密の引き出しの中には、高校一年生の、しかも名門校の秀才という表の顔からは信じられない、淫靡なコレクションがぎっしり詰まっている。母の杏子の花芯の痴液のしみついたパンティ、メンスの血のしみの跡も生々しい生理帯、熟女と同じくらい強い欲情を抱くロリコン嗜好から盗み溜めた、十二歳の妹、玖美の少女っぽいパンティなどだ。
何本かの鞭、ロープの束、アメリカ製の革帯付のボール状猿ぐつわ、実物同様に精巧な造りの電動式張形、手枷と足枷付の鎖、魅力的な熟女と十五歳以下のロリータの恥部もあらわなヌード写真や縛り写真、外国や日本の凄惨な責め絵など、中年の好き者のコレクションも顔負けといった品々だった。
もし母の杏子が引き出しや書棚の中身を見たら、ショックのあまりに気を失うだろう。だが彼女は、秀才で一見ネアカのハンサムで近隣でも学校でも評判の自慢の息子を、毛筋ほども凝ったりはしていない。
ましてや俊介が、母親の自分と妹に恐ろしい背徳と嗜虐の劣情を燃やしていようとは考えもしていなかった。
彼の下着のコレクションの中には、ひそかに欲情を抱く別の女たちから盗んだものもある。隣家の四十歳になる妖艶な香江夫人と妹より一つ年上の、やはり私立の名門女子中に通う美少女亜香里、そして母の姉で四十二歳のこれまたすばらしい熟女の色香を漂わせる、あでやかな美貌の伯母、貴和子のパンティと、経血らしいしみのある淡い水色の絹の腰布まである。
頭に血が昇り、猛烈に勃起したままの呆けた状態でC駅の改札口を出て、わが家への道を無意識に歩み始めた魔性の少年の眼が、前を歩いているデパートのショッピング・バッグを提げた女の後ろ姿に妖しく輝いた。
パンティかガードルのラインをくっきり恰好のいい尻に浮き上がらせ、セクシーに腰を少しくねらせて、高いハイヒールを履いた美しい肉感的な脚でさっそうと前を歩んで行くのは、隣の大谷香江夫人に間違いない。
ちょっとエリザベス・ティラーに似たバタ臭い大谷夫人の美貌とみずみずしい肢体を想い出して、俊介の邪悪な硬直は脈動を強めた。彼の引き出しにある秘密の手帖の、犯したい女の第三位にランクされている美女なのだ。
〃畜生、いい尻してやがる! おまえの苦しみは長くて辛いものになるぜ、すべた! 俺の硬くてでかいち×ぼ×をはめる前に、二時間はタップリあらゆる拷問で泣きわめかせてやる。熟れ盛りのお××こをじっくりやってから鞭で血まみれに引き裂いたそのすばらしい尻を抱いてお釜も掘ってやるよ、香江おばさま。あんたを嬲り飽きたら、次は娘の亜香里の処女の割れ目を、あんたの目の前で戴いてやるのさ。母娘でレズまんやるのもいいもんだぜ、おばさま。あんたのよがり泣きが楽しみだな〃
人通りのない住宅地の道で、熱い淫らな凝視に不安を感じたように後ろを振り返った香江夫人の美貌が、俊介に気づいてあでやかに微笑んだ。
「なんだ、俊介君じゃないの」
夫人のセクシーな声に誘われて、少年は仕方なく並んで歩きながら、努めて明るく話したが、彼女の美貌と弾み踊っている豊満な乳房の脹らみを見るたびに、痛い程怒張した若い肉棒が激しく疼き、吐淫にぬらめいた。
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