官能小説販売サイト 子母澤類 『蜜色の淫画』
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子母澤 類   蜜色の淫画

目 次
コンパニオンはエッチでリッチに
コスプレ・美咲は大忙し
親父クラブ・沙也香の喜悦
芸妓のつまみ食い
人妻派遣クラブは一石二鳥
飾り窓の男
代理妻・京子のお稽古
女子高女教師の誤算
フィットネスクラブの吸血鬼
スッチーのバツイチ制服
美人看護婦の舌戯
家庭教師のグルメな日々
女外科医と痴漢看護士
アリバイ屋の野望

(C)Rui Shimozawa

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   コンパニオンはエッチでリッチに

     1

 日本庭園に囲まれた古い宿の宴会場は、若いコンパニオンが入ってくると、花が咲いたように華やかになった。
 北陸の古都、地元の経営者たちが属するチェアマンクラブのゴルフコンペも終わり、その後の宴会が近くの温泉地で行われている。
です。よろしく」
 てら西にしの前にお酌に来たのは、女子大生コンパニオンの中でもひときわ目立つ美女だった。
 柔らかな輪郭の小さな顔に、理知的な瞳がきらきらと輝いている。ほほむと、ふっくらしたピンク色の唇に初々しい色香がこぼれてまぶしいほどだ。
「へえ、由希ちゃん、本当に女子大生?」
 寺西は注がれた酒を口に運びながら、白いワンピースを着た由希のほっそりとした身体つきを、めるように見た。
「そうですよ。見えません?」
「見えないな。大学生にしては腰つきがなまめかしい。男遊びの勉強ばかりしてるんだろう?」
 細身の体型にしては、由希の胸は量感豊かに突き出し、ウエストは小気味よくくびれている。そのくびれから、急カーブを描いて腰が張り出している。
 寺西の視線に気づいて、由希は身をよじった。
「いやあね。社長さんったら、エッチ」
 笑いながら上目遣いで言う瞳になまめきがあった。強い欲情を感じた。
「わたし、これでも国立大なんですよ」
「ほう、美人なのに意外に賢いんだな」
「ひどいわ、そんな軽い女に見えます?」
 由希が甘くにらんだ。
「いやいや、美女で才女とわかれば、お酌してもらうのがおそれ多くなった。ま、由希ちゃんも一杯どうぞ」
「社長さんって、今日のチェアマンクラブのメンバーの中で一番素敵よ。なんたってお金持ちそうだし」
 由希は料理が乗った膳をはさんで、寺西をのぞき込むように見つめた。その瞳の愛らしさにドキリとした。
「ねえ、お酒よりもお名刺下さる?」
「今、この通り浴衣ゆかただから、名刺は持ってないな」
「じゃ今度でいいわ」
「今度、会ってくれるのか」
「ほんとは会社面接ならいいんだけど。こんな素敵な社長さんのいる会社に就職できたらなって思っちゃう。ところで何の会社をなさってるんですか?」
「住宅を作って売っている」
「すてき。ねえ、来春から私を雇ってくださいません?」
「おやおや、職探しか。それこそ残念だな。この不況で来年の採用はなしだ」
「やっぱりね。どこもそうなの。就職が大変」
 由希は小さなため息をついた。
「それなら、秘密の個人秘書になってもらおうかな」
「思った通りね。社長さんて、いやらしいんだ」
「とにかく、就職のことなら、相談に乗ってあげてもいいが……」
「ほんとですか? 実を言うと深刻なの」
 一度目を伏せてから、ゆっくりと上げた由希の顔に、媚びるような甘えが混じっていた。
「この宴会が終わったら、どうするの?」
「大学のそばのマンションまで帰ります」
「だったら俺もタクシーで帰るから、一緒に乗せてってあげるよ」
「え、いいんですか?」
 
 
 
 
〜〜『蜜色の淫画』(子母澤類)〜〜
 
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