霧原一輝 夜の代打王
目 次
第1章 美乳チアガール
第2章 美人課長の肉弾接待
第3章 甘え上手な現地妻
第4章 美人ソムリエールの秘密の性癖
第5章 アゲマン女神との再会
第6章 美人アナの告白
第7章 女子アナとの甘美な一夜
第8章 美女たちとの復活の祝宴
第9章 歓喜の叫びを上げるとき
(C)Kazuki Kirihara
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第1章 美乳チアガール
1
午後十時半。Tドームでの試合を終えた田丸郁夫はごつい体を運転席にすべりこませた。愛車セルシオをスタートさせ、群れているファンを横目に見ながら、ドーム地下にある関係者専用駐車場からS通りへと車を出す。
かつては、車の周囲をグルーピーに取り囲まれて困ったものだが、今はそんな心配はいらない。
今夜の試合を思い出しながら暗い気分でセルシオを走らせていると、道路脇にスタジアム・ジャンパーをはおった女の子が立っているのが見えた。
男性誌のグラビアを飾ってもおかしくないくっきりした顔だちと足の長いプロポーションが目を惹く。フレアミニから伸びたすらりとした足の膝のあたりに、白い包帯が巻かれているのを見て、オヤッと思った。
(彼女……そうか、ダンスの途中でコケたチアガールか)
二時間前に見た真っ赤なアンスコが、鮮やかに脳裏によみがえった。
Nアスレチックスは、試合中の応援として十数人のチアガールを雇っている。ラッキーセブンの攻撃を迎える前に、今夜も派手なコスチュームをつけた彼女たちが観衆の前で応援歌に合わせてダンスを披露した。曲の途中で、その中の一人がものの見事にコケた。足を勢い良く跳ねあげすぎて後ろにコケたのである。
足を放りあげるような格好で倒れたので、短いスカートがまくれあがって、赤のアンスコに包まれた股間とお尻がもろに見えた。
大観衆の前で(といっても、うちは人気球団とは違って、一万五千人というところだが)、股間をさらすことになった彼女は、倒れる際に膝でも打ったのか、一瞬、顔をしかめた。それでもすぐに立ち上がって、気丈に最後まで踊りとおした。
ベンチで見ていた我がアスレチックスの選手たちのほとんどはニヤニヤしていた。田丸もそのうちの一人だったのだが、今こうして当人を目の当たりにすると、真っ赤なパンティと健康的なむちむちの太腿が鮮やかに脳裏によみがえってくる。
たしか、皆から「あかり」と呼ばれていた子だ。
田丸はサイドウインドーをおろすと助手席側に身を乗り出して、「あかりちゃん」と声をかける。彼女はびっくりしたように目を見開いてこちらを見た。それから、不思議そうな顔で近づいてくる。車内を覗き込み、
「田丸選手!……」と、驚いたような声をあげた。
「タクシー待ち? ここじゃ、空車、つかまらないな。良かったら、乗りなさい」
「いえ、でも……」
「いいから。早く」
あかりはためらっていたが、信号が変わって車が進み出したので、ここは乗るしかないと判断したのだろう。あわてて助手席に乗り込んだ。
乗るときに、クリーム色のフレアミニからのぞいた足がかなり際どいところまで見えて、そのすべすべした内腿の白さにドキリとさせられる。
「送っていくよ。家はどこ?」
「そんな、けっこうです」
恐縮するあかりに、もう一度聞くと、練馬区のT台だという。
「良かった。ちょうど帰り道だ」
「えッ、そうなんですか?」
あかりがこちらを見た。屈託のないいかにもチアガール向きのはっきりした顔だちである。実際にはそんなことあるはずはないのだが、瞳にお星様を数個住まわせている感じだ。
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