牧場由美 愛玩女教師・淫虐の縄
目 次
マゾ奴隷の娘
人妻プチ監禁
SM相姦殺人事件
凌辱の部屋
愛玩女教師
淫虐の縄
隷従の絆
奴隷獣の痴戯
(C)Yumi Makiba
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マゾ奴隷の娘
マゾ願望の女
大貫一郎は、自分の性癖を家庭では秘密にしている。だから、女房の幸子も、娘の由美香も、彼がサディスティックな性癖を持つ男だということを知らないはずなのである。
一郎はサディストだ。
大学生の頃に、彼はSM雑誌のグラビアページを担当する緊縛師のところで緊縛の手伝いをしていたことがある、彼のSM趣味はその頃から連綿と続いている。
だが、彼はベッドで女房を縛ったことはないし、家庭では女に対してやさしい男で通しているのである。
SMの性癖がある男というのはプレイの時は残虐なことをやるくせに、家庭ではフェミニストという男が多い。
一郎は温厚な人柄の仮面の下に、特異な性癖を隠して日常生活を送っているのである。
「おや……」
会社から帰ってきて湯上がりのパジャマに着替えた彼は、鍵のかかる本箱の扉を開いて眉をひそめた。
秘蔵の貴重なSM雑誌が何冊か、位置が変わっていたのである。
昨晩、読んだ時にはきちんとナンバー順にそろっていたことを覚えている。
そういうことには彼は神経質なくらい几帳面なのである。
(誰かがいじったのだろうか。だが、この本箱の鍵は俺だけしか持っていないはずだが……)
一郎は首をかしげた。
女房の幸子は、SM雑誌などに興味を持つような女ではない。
とすれば、一体、誰がこの本箱を開いたのだろう。誰がここに秘蔵してある雑誌を読んだのだろう。誰が彼の秘蔵するSM雑誌などに興味を持ったのであろう。
彼の本箱のそういった雑誌群は、色あせたザラ紙に印刷された戦後すぐの頃のものが多い。彼は、俗にカストリと呼ばれる時代の雑誌から、高級なグラビア印刷を多用した現代の雑誌まで系統を追って収集しているのである。
ベッドに仰向けに転がると、彼は古い雑誌のページをめくった。そういう雑誌の方が、粗悪な印刷の写真が時代を感じさせて妙に生々しい。
洗濯されたブリーフの下で生棒がだんだんに膨脹してくるのを感じながら、彼は好みの構図の緊縛写真を眺めた。
彼はSMプレイをするのも好きだが、こうやって家庭で落ち着いて古今の緊縛写真を眺めるのも好きだ。
SMクラブでするプレイは金がかかるが、写真を眺めるのはお金がほとんどかからない。
(本当は毎日でもSMクラブに通いたいが、そんなことをしていたらとても金が続かないものなァ)
だから彼は、二週に一回くらいしかSMプレイをしない。その代わり、自宅のベッドに横たわって、女性の緊縛写真を眺めながらオナニーするのである。
これほど強いサディズムの性癖を持っていながら、彼が女房の幸子を一度も縛ったことがない。縛りたいという欲求を感じることはあるが、自分の性癖が彼女に知られるのが怖いのである。
特殊な性癖を持っている男というのは誰でもそうだ。
同性愛趣味とか、女装趣味とか、ロリータ性愛とか、世間に大っぴらに言えないそういう趣味を不幸にして生まれつき背負った男たちは、せめてそれが家族にばれて家庭崩壊ということにならないように細心の注意を払いながら、家庭生活を送らなくてはならないのである。
(そういえば、今夜も由美香は遅いな……)
オナニーをしながら一郎は、21歳になる自分の娘のことを考えた。
由美香はグラマーな美人である。色白で豊満な肉体が魅力的な娘に成長した。一郎は時折、脳裏に由美香の裸を思い浮かべている自分に気がつくことがある。
(あいつを縛ってみたいな……? 目隠しをして鞭打って、勃起したものを口に押し込んでしゃぶらせてみたい)
一郎の脳裏には、いつの間にか由美香がいた。縄のかかった全裸の肢体を悶えさせながら由美香が呻き声をあげている。
(由美香はそういう性癖を理解するだろうか……。俺の娘だから、案外、由美香はSの方の性癖を持っているかも知れないが……)
そんなことを考えながら一郎は、送られてきたばかりの定期購読しているSM雑誌の封を切った。
インクの匂いが鼻をつくような雑誌をペラペラとめくりながら彼は、巻末の読者投稿欄を見た。マニアというのは、雑誌の投稿欄が好きなものなのである。さまざまな性向を持つ読者の中から、自分と趣味があった相手を探すのが好きなのである。
「おや……」
投稿欄の、小さな一枚の写真に彼の視線が止まった。全裸で緊縛されている女の写真である。
それが、由美香と似ているような気がした。
目線が入っているから、顔はしかとはわからない。
しかし、乳房の横の小さな黒子と、なだらかな腹部の形は子供の頃から知っている由美香そのものであった。
「あたしはOLをやっている生粋のマゾ美ちゃんです。縄で縛られたり、汚い言葉を投げかけられたりすると、ジーンと体が痺れて動けなくなっちゃうくらい感じやすい体の持ち主でーす。恋人はいませんが、大学の帰りにSMクラブでアルバイトしています。縄が感じやすい体に食い込んでくる時ってドキドキものなんですよね」
写真にはそんな文章が添えられてあった。
その雑誌の読者投稿欄というのは、全国にいる読者同士の文通欄を兼ねているのである。自分が好む異性に興味を持った読者は、巻末の投稿券を切り取って、雑誌編集部に相手へのメッセージを送ると、編集部が責任をもって文章の主にそれを転送してくれる。こういう文通欄を通して異性と知り合って、ベッドインまでいくということも結構、多いのである。
(由美香がまさかSMクラブでアルバイトなど……)
と思いかかったが、彼女は近ごろ、妙に帰ってくるのが遅い。
(待てよ、考えてみれば、由美香は妙に体に生傷があることが多いぞ)
先日も、バンドエイドと傷薬を探して夜中に一郎の部屋に入ってきたこともある。ノースリーブの剥き出しの腕に、ミミズ腫れのような痕跡を見たこともある。
(あいつがマゾ? 生粋のサド男のこの大貫一郎の娘が、マゾだなんて……)
一郎は指の動きをだんだん早くしながら思った。
女性にはマゾが多く、男にはサディストが多いという俗説を口にするものもいるがそれは間違いである、ただ、マゾ的体質を持つものの中には、同時に他人に対するサドの傾向を内在させているものもいるし、サディストを自称するものの内側に不思議なくらいマゾ的なものが潜んでいることも多いのである。
そういう意味では、マゾヒズムとサディズムというのは表裏一体の関係にあるといえる。
大貫一郎はサディストだが、その娘がマゾヒストでも少しもおかしくない。
(SMクラブでアルバイトをしているというが、もちろんマゾ奴隷として仕事をしているのだろう)
どんな男が彼女を縛るのだろうか、と空想するだけで下腹部のものに血液が流入した。ドクドクと脈打つような音をたてながら、彼のものは今にも火山の爆発のように白濁した液体をその先端から噴き出しそうであった。
(縛られて由美香はどんな声を出すのだろう、いい声で泣いて、男を感じさせるのだろうか……)
女房の幸子が縛られる空想をしても、一郎はこれほど強い嫉妬の感情を感じることはないであろう。
一郎の指の動きが早くなった。
と思うと、彼のものの先端から勢い良くザーメンが溢れ出した。
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