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高 竜也    母・三十四歳

目 次
第一章 18歳の処女妻・由美子
第二章 破瓜の相手は夫の上司
第三章 剃毛に濡れる34歳の母
第四章 美しすぎる母・由美子
第五章 麗母の下着が誘う自慰
第六章 女体を蝕む淫辱の一夜
第七章 息子の抽送に溺れる母
第八章 肉を狂わす激しい姦通
第九章 母と子・欲望の終着駅

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 第一章 18歳の処女妻・由美子

 電気スタンドの淡い光が、ふんわりと由美子の白い裸身を包みこむように照らしていた。
 誠一は息苦しさを覚えた。
 果たしてうまくいくだろうか?……
 不安が頭の中をかすめると同時に、誠一は言い知れぬ怒りと悲哀を感じ、まるで由美子の肉体が憎しみの対象であるかのように、白い張りのある乳房にかぶりついていった。
「あ……」
 小さな悲鳴があがった。しかし、優しさをかなぐり捨てた誠一の耳には聞こえなかった。
 今日で三日目だ。なんとかしないことには……。
 初夜も、次の日の夜も、二人の若い新婚カップルは、まだ本当の意味で夫婦の契りをすませていなかった。二十四歳の新郎、山沢誠一の男性機能が、なぜか十八歳の新婦である由美子の前では思い通りにならないのだ。焦れば焦るほど分身は意気消沈し、ふやけた筒先から、嘲笑うかのように白く濁った液体が、由美子の輝くばかりに張りつめた太腿のあたりに、だらだらと意気地なくもれてしまうのだ。それが二日もつづいていた。
 由美子は、自分は処女だとはっきり言いきった。その事実に間違いはないだろう。誠一は、自分が心底から惚れていた女の初めての男になることを誇りに思い、この上ない喜びに感じていた。それだけに、二日にわたる醜態は、心理的に大きな負担となって、誠一の心に重くのしかかっていた。
 別に女を知らないわけではなかった。幼い頃から非常に優秀であったにもかかわらず、誠一は十八歳の時、人に言えないような事件を犯していた。
 強姦未遂である。周囲から優等生ともてはやされていた誠一は、T大入試に失敗したショックから、ある夜、女を襲った。
 その女は、初めこそ抵抗したが、誠一が意外に若いと知ると、「早くすませてね」と言って、屹立した陰茎を握りしめ、自分の股間に誘いこもうとしたのだ。水商売の女のようであった。
 誠一は月明かりの下で、生まれて初めて女陰を見た。その醜悪な形に圧倒された瞬間、怒張は爆発し、白い樹液が女の腹の上に散った。
 女は誠一を罵倒して突きのけ、そして、走り去っていった。
「このインポ野郎ッ」
 下卑た言葉が誠一の胸に今も残っている。
 結局、誠一は私立の有名大学に入ったが、その件以来、女性に対してすっかり自信を失っていた。
 誠一が女性と初めて結合できたのは大学三年の時だ。相手はソープランドの女である。悪友が、「こいつは童貞なんだ」と言うと、その女は丹念に、あらゆるサービスをしてくれた。
 誠一は金で女を買い、居丈高になることで、男になることができた。裏返せば、女を奴隷のように扱い、女をいじめるという行為のなかで、しだいに男としての自信を持つようになったのだ。だからといって、誠一が本格的なSMの世界に没頭したというわけではない。
 大学四年の時、父の友人の娘である由美子の存在を知った。高校生になったばかりの由美子には、大輪の花が咲く前の輝くばかりのきらめきがあった。誠一はその頃から、将来の妻は由美子だと心に決めていた。
 一度だけ、誰とでもつきあい、誰とでも寝るところから、学内でと陰口を叩かれている学生部の臨時職員と寝たことがある。誠一は、いつも商売女だけを相手にしている自分に不安を感じていた。そこで、思いきってその女を誘ってみた。
 噂の通り、学生部の女は、その日のうちにホテルまでついて来た。だが、結局うまくはいかなかった。相手が素人だと思うと、気持だけでなく肉体までもが萎縮してしまい、男になることがどうしてもできなかったのである。
 大学を出ると、誠一は一流企業である極東物産に入社した。そして、ことあるごとに由美子と接触を保ち、由美子の目が他の男に向かないように働きかけた。
 一流企業のエリートであるから、まず、由美子の両親が誠一を気に入ってくれた。話はとんとん拍子に進展して、由美子が高校を卒業すると、誠一のたっての希望で、ちょうど桜の満開の季節に結婚式を挙げた。
 式が終わった夜は都内のホテルに泊まったが、誠一は精も根も尽き果てたような由美子をいたわって、体には指一本触れなかった。
 翌日、ホノルルに飛び、その夜、初めて夫婦になろうとした。結果は失敗であった。だが、五泊という予定が組んであったので、一抹の不安こそあったものの、誠一はまだ安心していた。
 ところが、二日目のセックスにも失敗すると、さすがに気が気ではなかった。まだ十八歳の処女を商売女のように扱って嫌われたくはなかった。心の底から惚れていた。
 由美子はセックスの失敗について抗議めいたことは何ひとつ言わない。若いし経験もないから、当然といえば当然だった。それが誠一にとっては唯一の救いであった。
「緊張しているものだから……」
 二日目の失敗の後で弁解がましく言うと、
「これから、ずっと一緒なんですから」
 由美子はむしろ誠一をいたわるように言ってくれた。
 そして今夜――三日目がやってきた。美しく初々しい新妻の体に触れてみたが、相変わらず誠一の分身は雄々しくはならなかった。十八歳の肉体は完成した体でないだけにかえって新鮮で、間近に見る誠一の目を充分に楽しませた。それでも、肝心のものが勃起しない。勃起しなければ、膣に挿入し、処女膜を破ることはできない。
 誠一は、長い時間をかけて乳房を愛撫した。焦りを表面に出すまいとしたが、どうしても扱いが乱暴になってしまう。柔らかい乳房が誠一の口で強く吸われると、みるみるうちに朱に染まり、乳暈にひっそり埋もれていた乳首が大きくせりだしてきた。
 初夜も二日目の夜も、由美子はただ体を硬直させていただけだった。それが、今夜はどうだろう。この新妻の変化を知った誠一は勇気づけられた。妻の変化が嬉しかった。
 ひょっとすると……。
 誠一は分身に力がみなぎることを念じつつ、丸く弾力のある瑞々しい乳房と戯れた。フルーツのように丸味があり、ほのかな香りがした。
「あっ、アーン……」
 由美子の口からもれた声は、明らかにそれまでの苦痛の声とは違い、どこかに甘い響きがある。
 誠一は狂喜した。女の歓びの声ほど男を勇気づけるものはない。目の前に切なく息づいているもう一つの乳房を掌ですっぽり包みこむと、今度はそれまでにない優しさでゆるゆると揉みはじめた。
 肌がすっかり熱くなって、ほんのりと桜色に染まっている。それに、掌が吸いついてしまいそうなほどしっとりしていた。
 光明を見出した誠一の分身も、少しずつ脈打ちはじめ、それまでうなだれていた肉茎に血液があわただしく送りこまれている気配もする。
 落ち着け! 時間をかけるんだ、ゆっくりと……。


 
 
 
 
〜〜『母・三十四歳』(高竜也)〜〜
 
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