官能小説販売サイト 北山悦史 『淫ら叔母の手ほどき』
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北山悦史    淫ら叔母の手ほどき

目 次
第一章 衝撃の童貞検査
第二章 淫らな指の快楽
第三章 陶酔の口淫
第四章 熟れ牝の淫惑
第五章 秘めやかな恥肉の感触
第六章 背徳の秘悦
第七章 目覚める牡の本能

(C)Etsushi Kitayama

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 第一章 衝撃の童貞検査

     1

 徳永たくは叔父の宮本浩平の大きな机で英語の問題に取り組んでいた。
 がっしりとしたこの木製の机は、ずっと小さいときはとてつもなく巨大に思えたが、中三の今はそれほどにも感じない。
 エグゼクティブチェアというらしい肘掛けとヘッドレストのあるこの黒い回転椅子はそれでも十分に大きく、自分がひとまわり大人になったような気分になる。
 左側には家庭教師役の叔母の香菜子が、階下から持ってきた椅子に掛けている。
 中年太りが目立ちはじめた母の晃子と違って、たった二つしか年下でないというのに、香菜子はキャリアウーマンのように颯爽としていて贅肉もなく、普段でも服装はきちんとしていて、その上いつも、何ともいえないいい匂いを漂わせている。
 拓斗が香菜子に勉強を見てもらうようになって二ヵ月になる。通っている進学塾の夏休み前期セミナーが終わった直後からだった。
 達成度テストの結果が思わしくなかった。それで、週二回行っている回数を増やそうかという話になったとき、どうせだったら香菜子に見てもらったらどうかと、父の俊一が言ったのだった。
 父の妹である香菜子は国立大の教育学部を出て、一人娘の美帆が小学校に上がるまで中学で英語の教師をしていた。専門は英語だが、オールラウンドにこなす。
 隣市に住んでいて車で片道二十五分。二つ返事で受けた香菜子は拓斗の家でやってもいいと言ったのだが、美帆の世話もあるのだからと晃子が気をつかい、香菜子の家ですることにしたのだった。
 火・金が塾の日なので、月・水の二回、通ってきている。来るときは晃子がここまで車で送ってきて、帰りはここの最寄り駅まで香菜子に車で送ってもらい、五駅めの、家からの最寄り駅まで晃子が迎えに出る。
 英数国理の四科目も見てもらっている。わからないところを訊けば社会科も見てくれる。叔母の香菜子は美人で頭もいいと子供のときから思っていた拓斗は、この二ヵ月でますます香菜子の評価を上げた。拓斗の成績も上がっている。いうことがなかった。

 香菜子が、吐息のような、ため息のような息をついた。
 自分が今書いた答えが間違っているのかと思って拓斗は顔を上げた。机に目を落としていたらしい香菜子が拓斗を見た。
「拓ちゃんの手って、男にしておくにはもったいないくらいね。白くて繊細で」
「え、そうかな」
 拓斗は鉛筆を握った指を見、香菜子に目を戻した。うん、と小さくうなずき、香菜子はやんわりとした笑いを顔に広げた。
 家にいるときでも身なりをきちんとしている香菜子は、今日はチョコレート色のシャツに濃いベージュのスカート、肌色のストッキングという服装だった。
 やや細面の美貌を、明るい栗色のやわやわとしたソバージュのミディアムの髪が囲っている。子供のようにパッチリとした二重の目をしていて、ぼてっとした唇に真紅の口紅を塗っている。
 鼻はすっと通っていて歯が白く、歯並びがいい。表情も豊かで、香菜子が英語をしゃべると、発音がいいというだけでなく本当に外国人のように見える。
 拓斗の顔から髪に目を移した香菜子が、髪も小さいときから女の子みたいにきれいだったが今も変わらない、とほめた。拓斗はくすぐったく思い、ラフに分けている長めの髪を撫でた。
 香菜子は手を伸ばしてきて、拓斗の指に指を重ねるようにして髪を撫でた。指に触られて何か変に思い、拓斗は頭から手を離した。香菜子は柔らかさを確かめるように髪をつまみながら、体はもう大人っていってもいいが、思ったとおり髪は昔のままだと言った。
 しゃべっている途中から、香菜子の目は拓斗の顔に移っていた。
「ね、拓ちゃんて、モテモテでしょ」
「そんなことないよ。全然」
「ウソ。拓ちゃんみたいな美少年、まわりの女の子たちがほうっておくはずがないわ」
 髪を撫でていた手を肩に移し、香菜子はまじまじと拓斗を見つめた。
 パッチリとした目が顔をまんべんなく見ている。大きな黒い瞳はキラキラとした光を宿している。こんなふうに見つめ合うようにして香菜子の顔や目を見るのは初めてだった。
 甥を見る保護者が持っている雰囲気とは違うものを拓斗は覚えた。何かしら威圧感をともなったものがあった。
 言い寄られるとか、腕を組まれたりすることぐらいはあるのだろうと香菜子が言った。ただの一度だってないと拓斗は笑って答え、鉛筆を投げ出して頭を掻いた。しかし香菜子は冗談で言っているのではないようだった。
 自分は拓斗ぐらいの子のいろんなことを知っている。だから自分には隠さずに言ってもいいと思うと言いながら、香菜子は肩に乗せていた手を腕に這い下ろし、そして肘から前腕にたどって手首をそっとつかんだ。
(今日の叔母さん、なんか変だ)
 手を取られたままにして拓斗は思った。何か強引だ。
 自分に好きな子でもいるのかとか訊くように、母に言われでもしたのだろうか。今が大事なときだからほかに目を向けてもらいたくないと心配して、母がそういうことを頼むことがないわけでもなく思える。
「キスするとか、一回ぐらいはあったんじゃないの?」
「ないよ。こんなふうに手を握られたことだってないもん」
 女の子とは指をからませたこともない拓斗は、経験のなさを笑いでごまかすようにかぶりを振った。空気が揺らいで香菜子の匂いが濃く感じられた。いや、香菜子はお尻をずらして拓斗に迫ったのだった。


 
 
 
 
〜〜『淫ら叔母の手ほどき』(北山悦史)〜〜
 
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