官能小説販売サイト 山口香 『聖子の唇』
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山口 香    聖子の唇

目 次
第一話 聖子の唇
第二話 ファースト・キスの男
第三話 私をいかせて!
第四話 絡みつく女蜜
第五話 発情女教師
第六話 相姦の獣悦
第七話 禁じられた挿入
第八話 艶光りの鎌首
第九話 毛筆濡らし

(C)Kaoru Yamaguchi

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   第一話 聖子の唇

     1

 ステージが終った後は、いつまでも興奮が収まらない。身体の奥深いところで余韻の炎が燃え続け、とくに女の部分は小刻みなしびれに見舞われ、息づいていた。
 ほしせい――二十九歳。十数年前にアイドル歌手としてデビューし、いまはニューヨークを舞台に活躍しはじめていた。
 ウエーブのかかった髪が丸味のある肩口にかかり、瞳の大きい目が潤みをただよわせ、光り輝いている。
 一メートル五十五センチの小柄な身体には、うっすらと脂がのっていた。
 シャワーのコックをひねると、狭い室内に湯煙りが立ち昇り、聖子の肢体が怪しく揺れていった。
 半球形の張りつめた胸の膨らみ。その頂きにはあずきを想わせる乳首がチョコンとのっている。
 双つの膨らみの谷間を熱い飛沫は流れ落ちていき、両肢の付け根に吸いこまれていく。
 聖子は両手で乳房をすくい上げ、軽くもみこんでいった。年齢の割には弾力性のある胸だと、シャワーを浴びるたびに裸体を鏡に写し、眺めながら思っていた。
「ああっ〜ん。もうっ……」
 上体をそり返し呟くと、シャワーが胸許を打ちつけ、きめ細かい白い肌がかすかに赤味を増してきた。
 指先で尖りの先をつまんで引っぱり上げると、むず痒い静電気が身体の芯に向って走り抜けていく。尻の谷間が熱いものに包まれ、女陰がキューッと収縮した。
 ああ、早くぶっといので思いきり貫いて――。
 まぶたの裏にリチャードの巨大なペニスが浮かんできた。
 リチャード・ウイルソン。二十七歳。聖子のニューヨーク滞在中のマネージャーだった。
 今回、聖子が日本公演で帰るため、密かに連れてきた恋人である。
 のどが渇き、唾液がネバネバと糸を引き、歯茎に絡みついてきた。
 聖子は指で輪を作り、フェラチオの恰好をしてみた。赤い舌先を出し、ペロペロとなめるようにもした。
「リチャード。イキそうだわ。もうあたし身体が変になりそう……」
 目の前の鏡をにらみつけ、指先をなめながら、一方の手を両肢の付け根にあて、太ももではさみつけるようにした。
 なだらかなスロープを描いて盛り上がっている女の丘は、うっすらとした若草でおおわれており、その中心には花園に通じる肉の谷間が走っていた。
 茂みの上からなでつけるようにして、ゆっくりと腰をまわしていくと、紅いマニュキュアを塗った細い指先に、粘りをたたえた蜜液が絡みついてくる。
 指を動かすと、クチュッ、クチュッとしめった音が立ち昇っていく。
 聖子は花びらを指で開き、肉の尖りをむき出すと、ゆっくりともみこんでいった。
「あっ、うっ〜ん」
 のどの奥から声が飛び出し、湯煙りを震わせ、ぐお〜んと反響していった。
 男とベッドですごす直前、シャワーを浴びながら妄想を膨らまし、軽くオナニーをすると、男の愛撫を受けた時、より深い快感に見舞われるのを、これまでの体験ではっきりと認識していた。

「セイコ……」
 ドアが開き、ブロンド髪の男が入ってきた。
 一メートル八十一センチ。褐色の厚く筋肉質な胸には薄茶色の縮れ毛が毛先をからめ合っていた。
 リチャード・ウイルソンである。
 もしかしたら、いま自分がオナっていたのを見られたのでは?
 聖子は両腕で胸許の膨らみを隠した。オナニーで高まっていた気持ちが冷めていった。
 リチャードは全裸だった。聖子の背後にまわり乳房を両手でつかむと、首筋に唇をあてた。
「ああっ……リチャード」
「セイコっ。セイコ……」
 聖子の裸体がそり返ると、顔に向ってシャワーは降りかかった。
 なま温かいリチャードの性器が尻の谷間の上部にこすりつけられ、アルコール臭の入り交じった熱い息が耳の裏側に吹きかけられた。
「はあっ〜ん」
 くぐもった声が漏れていく。
 身体がゆっくりとまわされ、リチャードの上半身がおおいかぶさってくる。聖子は小さな笑みを浮かべ、目を閉じた。
 唇と唇が重なり、男の肉厚の舌がもぐりこみ、荒々しく唾液をこねまわしていくと、しめった摩擦音が立ち昇った。
 リチャードの骨張った手が半球形の乳房をぐいぐいともみこんだ。
 聖子も片手でナマコのようなリチャードのものをにぎりしめ、強弱をつけてもみこんでいく。
「セイコ、ニホンデノ、コンサート、ドウデシタ」
「半年振りで、燃えたわ」
 聖子、聖子っ。ファンの叫びが耳底に甦ってきた。ペンシルライトの揺れが影絵のように脳裏に浮かぶ。
「ニホン、イヤ、セカイノ、エンターテイナー。ホシノセイコ、バンザイ……ネ」
「きょうが初日よ。まだ後六日もあるわ。どんどんのってくるわ。ふふ、リチャード大きくなってきたわ」
 聖子の小さな手の中で、リチャードのものは充血し、膨らみを増してきた。
 聖子は上目遣いにリチャードを見上げた、鼻筋の通った、彫りの深い精悍な顔付き。夫の包みこむようなやさしさとは対照的な、荒々しい野性的な一面がある。その点があそび相手として、聖子の胸をくすぐっていた。結婚の対象ではなく、若さを保ち、肉体をリフレッシュさせるための道具の一つだった。
「ふふっ……」
 身体の奥で何かがうごめいてきた。熱いものがこみ上がり、むず痒さが下腹部に広がっていく。
 聖子はリチャードの胸をなめた。しょっぱい汗の臭いに頭の中が霞がかってくる。
「勃起したわ。リチャードのオッパイが固く尖ってきた」
 頬にこすれる胸毛を心地よく感じながら、聖子は執拗に男の乳首に舌をはわせていった。
 聖子はひざまずくと目の前の肉の棒を両手ですくい上げた。リチャードの猛りは俗に言われる二握り半、それ以上だった。
 ブロンドヘアの中から勃起しているものは、巨大なキノコを想わせるに十分である。
 先端はこぶし大に膨らみ、くびれに続く幹の部分は筋張りが重なり合い、蒼白い血管が浮き上がっていた。
 聖子はぬめりをもってきた先端部分をペロリとなめた。唇を丸めて、縦の細い溝にあてチューッと音をたてて吸うと、リチャードの下腹部が突き出され、頭が両手ではさまれ固定された。
 リチャードの上半身を打ちつけているシャワーは筋肉質の身体をすべり、股間に顔を押しつけている聖子の口許にも流れてくる。
「コンナコト、セイコヲミタラ、ファンノヒト、ビックリスル」
「いまはファンとは関係ないのよ。あたしのプライベイトの時間よ」
 ステージが終ると、マスコミに気づかれないように気を配って、リチャードの泊まっているこのホテルへ来たのだった。
 先日もある有名な歌手が不倫の恋人と密会し、その現場を写真に撮られ、マスコミの話題になっていた。
 これまでに聖子自身も多くの不倫騒動を起こし、マスコミに何度もたたかれてきた。正直なところ、もうウンザリだった。
 聖子は上目遣いにリチャードを見つめると、欲望の先端を口に咥えた。
 頬がパンパンに張りつめ、息苦しさが突き上がってくる。
 頭の中がボーッと霞がかっていくと、倒れこみそうになった。
 あわててリチャードの太腿に手をまわし上半身のバランスを取り、激しく吸いたてた。ズルズルと粘ったものが猛りの先端から引き出されて、歯茎に絡みついてくる。
 太腿にまわした手をアヌスのくぼみにあてると、リチャードの下腹部の筋肉がピクリッ、と引きつった。
 女が会陰からアヌスを刺激され、よがり声を発するように、男もその部分に触れられると弱いことを、聖子はこれまでの男性体験で知っていた。
「セイコっ……」
 リチャードは苦しそうな声を出し、聖子の頭を股間から引き離そうとした。
「いいのよ。リチャード。出していいわ。あたし飲んであげる……」
「セイコガ、チュッチュッシテクレルノ?」
「そうよ、だからいっぱい出していいわ」
 アヌスにあてていた手を、袋に移し変え、もみこみながら、その付け根を指先で押していった。
 ビッショリ濡れた髪の毛が頬に絡みつき、その間から黒味がかった肉の塊りが見え隠れする。
 聖子はリチャードのものに唇のピストン運動を加えた。同時に舌をからみつかせるように動かしていく。
 やがてリチャードの下腹部が反り返り、ぐいっ、と突き出されてきた。
「ぐっ……」
 口の中でペニスはビクリッと震え、煮えたぎってドロリとした男のエキスが飛び出してきた。
 聖子は意識が遠ざかっていくのを感じながら、のどを鳴らして飲み下していった。
 
 
 
 
〜〜『聖子の唇』(山口香)〜〜
 
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