山口 香 結婚遊戯〜夜の適性検査〜
目 次
第一話 離婚志願の熟女
第二話 獣臭のアナル面接
第三話 電気じかけの欲棒
第四話 猥筆アクメ未亡人
第五話 ぬるぬるビデオ
第六話 新婚アヌス初夜
第七話 喪服の淫乱未亡人
第八話 濡れた二つの女体
第九話 妖精の花園
第十話 年上愛玩女
第十一話 天使の豊乳
(C)Kaoru Yamaguchi
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第一話 離婚志願の熟女
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「じゃあ、あなた、出掛けてきますからね」
照美は目の縁の隈を隠す濃い目の化粧を終えると東田靖夫に声を掛けた。そして入口脇の鏡の前で、和服の襟をしっかりと合わせてからドアを開けた。
五メートル四方の狭い事務所。その奥に客のプライバシーを守るための応接室がある。
新宿歌舞伎町の雑居ビルの一室。そこに結婚相談所「白菊ブライダル」がある。
東田の妻の照美の仲人趣味が高じて、三年前に設立したものである。
そのために東田自身も二十年間勤めていた商事会社を退職し、副所長の肩書きで経営にあたるはめになってしまった。
しかし結果的には、この職業は彼の女好きを益々助長させることとなった。
一年前に事務員として君塚夕貴、二十一歳を採用した。一メートル五十六センチ、やや太り気味のポッチャリタイプである。
東田の好みの女性である。それとなくアタックしてみるが、食事、スナックまではついてくるが、いざラブホテルへとなるとスルリとかわされてしまっていた。
「副所長さん、そろそろうちもコンピューターを入れたらどうですか。いま文庫本を見てるんですが、それにも大手の結婚相談所のハガキが入っていて、性格傾向判断テストってのが付いていて、それによってコンピューターが相手を選び出すんですよ」
「残念だが、うちはまだあと数年はかかるな。それより夕貴くん、今夜、飯でもどう……」
申し込み者ファイルを机の上に広げ、整理している彼女の後方にまわり、肩口に手を掛けて囁くようにする。
「あら、副所長さん、お疲れじゃないんですか?」
「疲れ……どうして?」
夕貴は東田の手首をつかむと、肩から下ろし、両手で包み込み、上目遣いに見つめてきた。
(そんな目で見つめられると、息子が元気になっちゃうぜ――)
思い切り抱き締めたい衝動をおぼえた。ズボンの中で欲望が頭を持ち上げ、青筋を立てて漲ってきた。
「だって、所長さん、目の縁に隈が出来ていらっしゃったみたいですけど……ふふっ」
「夕貴くん、おいおい……」
一方の手を肩口から下げ、ブラウス越しに乳房の脹らみにあて、軽くもみ込むようにしていくと、かすかに若い女の汗の匂いが鼻孔にただよってきた。
「だめですわ、副所長さん……」
「副所長は止めてくれって言っているだろう。東田でいいんだよ」
弾力性のある乳房が、指先を押し返してきた。
「じゃあ、東田さん、やめてくださいよ……ああっ……」
夕貴が椅子から立ち上がった。その背後から東田はしっかりと抱き締め、大胆に胸許をもみ込んでいった。
首筋に唇を押しあて、舌先で舐めつけていくと、夕貴の上半身が反り返り、口から熱い息遣いが漏れた。
(きょうこそチャンスだ。ベッドなんてなくたっていい――)
この場で机に腕を突かせ、背後から思い切りぶち込んでみたい衝動にかられた東田は、夕貴の手を自分の股間に持っていき、下腹部を反り返した。
「東田さんっ……ああっ」
「夕貴くん……」
ブラウスのボタンを開き、ブラジャーを押し上げると、肉の脹らみが歪みを見せ、ピンク色の乳首が飛び出してきた。
指先で摘むと、ゆっくりと転がしていく。
夕貴の身体が重くなってきた。脇の下にまわした腕で支えなければ崩れてしまいそうな感じだった。
東田は夕貴の身体を回転させ、唇に唇を押しあて、舌先を口中に送り、掻きまわすようにした。
ネバった唾液を吸い取り、手の平で乳房の感触を楽しんでいく。
昨夜は妻の照美をひさしぶりに抱いた。そのために照美の方も燃え狂い、二度も要求してきた。
東田の戦意を失なったペニスを口に含み、執拗に刺激を加えてきた。
まるで雌ブタじゃないか、それもさかりのついたブタだ――そう思いながら身を委ねているうちに、股間は奮い立たされてしまった。
照美は女上位の体勢で東田のものをワギナの奥深くに咥え込むと、豊満な乳房を揺すり立て、半狂乱の叫びを発して裸体を震わせていた。
ウトウトとしたのは、夜明け近くだった。
それなのに夕貴の身体に触れた途端、東田の欲望袋は満タンになってしまった。
タイトスカートの裾を持ち上げ、パンティストッキングに包まれた下腹部に手をあてると、ショーツを通して滲み出てきた蜜液の生ま温かさが伝わってきた。
指先を亀裂にそって前後させていくと、夕貴は東田のワイシャツの肩口に顔を押しつけ、腰を揺すりながら、くくっとのどから声を漏らした。
少しだけ開いた窓から初夏の風が入り込み、レースのカーテンをなびかせていく。
夕貴の放つ女の芳香が、二人の周囲をゆっくりと徘徊していった。
「奥の部屋に連れていって……ああっ、東田さん……」
ひざがガクリッと崩れ、夕貴の身体は完全に東田にもたれかかってしまった。
両肢の付け根を押し上げるようにした時、机上の電話が鳴った。
夕貴の身体がビクリと震え、硬直していく。
そして東田の首に巻きつけていた腕を離し、上目遣いに見つめて含み笑いを浮かべた。
「はい、白菊ブライダルです……ええ、そうですか、で何時ごろに……いま……そうですか、ちょっとお待ちください」
送受器を取り上げた夕貴は東田を振り返った。送話口を手で塞ぎ、ズボンの盛り上がりをチラリと見つめて、
「女性の方ですが、これからお見えになりたいんですって……」
と言った。
「仕方ない……オッケイだよ」
夕貴が事務所の場所を説明しはじめると、東田はスカートを捲り上げ、臀部からパンティストッキングとショーツを引き下ろした。
夕貴の手が東田の手を振り払うように打ってきた時、肉付きのよい臀部が目の前に飛び出してきた。
二つの小山。きめ細かい肌は艶光りしており、その谷間のかげりは、東田の欲情に一気に油を注いでいった。
あわててズボンを下ろし、猛り狂った肉の塊を引き出した時、夕貴が送受器を元に戻して振り返った。
「すぐ近くみたいですわ……あらあら、こんなに大きくしてほんと、かわいそうだわね」
そう言うと、廊下にある共同洗面所に行くために、事務所を出て行った。
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