官能小説販売サイト 松本孝 『絶頂コレクター』
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松本 孝    絶頂コレクター

目 次
第1話 りんけいれん
第2話 しんだいみつ
第3話 ゆきずりのよくぼう
第4話 かべごしのいんせい
第5話 かいかんれいじょう
第6話 えつらくランジェリー
第7話 かいらくセールス
第8話 あしじゅくじょ
第9話 あぶないめい
第10話 はくせいてん使
第11話 れいじょうかざ
第12話 ぜっちょうじゅっかい
第13話 こんけつギャルのはだ
第14話 きょにゅうみだれる
第15話 スカートのしたよくぼう

(C)Takashi Matsumoto

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   第1話 りんけいれん

     1

 ……が、片手で髪をかきあげた。
 そのしぐさには、いかにも熟女の人妻のムードがあった。ひどく色っぽかった。
〈う、なんて肉感的な女なんだ……〉
 かざえいは、つばを呑んだ。
 美夜子は、風間と向かい合って、近ぢかと立っていた。
 風間は、激しい欲望を感覚した。
 腰に、熱感がきた。スラックスの下で、ふぐりがひきつる感じになった。熱した血流が、波打って男茎海綿体にみちるのがわかった。
〈人妻だ。が、やりたい。色白ムッチリのこういうボディーを裸にして、肉の秘裂に挿しこんで。……思いきりドバッと射精してやりたい!〉
 風間は、胸に思った。
 美夜子は、サマーガウンを着ていた。色は、涼しげなミントブルーだった。
 は、薄い。しゃと同じだ。
〃トランスパラント(透明な)〃というファッションに、違いなかった。
 美夜子は、ガウンと同色のブラとショーツを、つけていた。が、薄い布地越しに、肉体の曲線と白い肌が、けて見えていた。
 双つの、豊かにたわわな乳房。
 よく持ちあがって、張りつめたヒップ。
 ウエストのくびれは、やや太めだ。だが、その肉のみのりが、エロチックだった。
〈この美しい人妻とファックするチャンスは、一回きり。今夜のいましかない……〉
 風間が、そう思ったときだ。
 美夜子が、長身の彼を見あげた。
「ごめんなさい、風間さん。すっかり、お世話をかけて。……あ、のどが渇いたでしょう? そっちで、冷えたおビールでも……」
 美夜子は、風間に背を見せた。
 廊下に出るドアへ、向かった、そっちとは、LDKのことのようだった。
 そこのソファにでも、若い夫人を押し倒して、情交を迫ることはできるだろう。
 しかし、ただ坐ってビールなど飲み出せば、時間は過ぎる。モタついていたら、玄関から送り返されてしまう。欲情は、とげられない。
 風間は、あわてた。美夜子を追った。
 ドア口で、美夜子に手をのばした。
 背後から、夫人の両肩を抱いた。
 やさしく、ひき寄せた。瞬間、風間の腕の中で、充実した女体がビクンとふるえた。
 風間の顔面を、セミロングの髪が、くすぐった。甘い匂いがした。風間は、おくれ毛の煙る白い首筋にキスした。桜色の耳たぶを、唇ではさんだ。耳の穴に舌を入れた。いきなり、べろりと舐めた。
「あっ、イヤ。そんな……!」
 美夜子は、低く叫んだ。身をもがいた。風間の腕から、逃がれようとした。
 が、風間はようしゃしなかった。
 ここまできては、あとへはひけない。なんとしてでも、交合してしまうしかなかった。
「ビールなんて、いりません。それより、奥さん。ぼくが欲しいのは……」
 風間は、切迫した声で、それだけいった。こういう場合、なまじそれ以上のセリフは、むしろ不要だった。
 ガウンの上からでも、美夜子の、しなやかでいながら肉の弾力を秘めた感触が、伝わってきた。風間は、みるみる勃起していた。
 風間は、片手で美夜子の顔を、後方へあお向かせた。美夜子は、首をのけぞらせた。
「やめて。だめよ。……ああ、お願い!」
 美夜子は、押し殺した声を出した。見開かれた黒い瞳が、風間を刺すように、見た。
 が、風間は答えなかった。
 無言で、風間は、美夜子のやや厚みのある唇に、唇を重ねた。美夜子は、避けようとした。が、風間は許さず、むすんだままの唇を吸った。ついで、歯を強引に開かせた。
「ン、ン、ンむ。むう……」
 美夜子は、呻き声を洩らした。喘いだ。風間は、夫人の濡れた舌に、舌をからませた。
 美夜子のガウンの胸元が、大きくはだけた。タマゴの白身のような、つややかに白い乳房の膨らみが、悩ましく上下しているさまが、風間の目を打ってきた。
 風間はすかさず、あいた片手をのばした。高級なレースにふちどられた、ブラジャー。その下にぐいとくぐらせ、乳房を把んだ。
 乳房の量感ボリュームは、風間の手に余った。彼は、すくうように持ちあげて、揉んだ。二指で、小ぶりな乳首をいらった。すぐに乳首は、しこりを増した。
 キスされたまま、美夜子はまた、くぐもった呻き声を洩らした。と、どうだろう?
 わずかにだ。が、明らかに夫人は、たまらなげにほうようをよじらせはじめたではないか。
 それだけではなかった。
 美夜子は、唇と体を離した。ふいに風間の正面に立った。そして、両腕を彼の首にまわした。決心したように、唇を求めてきた。
 こんどは、濃密なディープキスになった。熱い舌だった。その舌を、美夜子は風間の舌にねっとりとからめた。情熱的に吸ってきた。
「ああ。わたしもう、がまんできない……」
 美夜子は、甘い喘ぎとともにいった。
 すでに美夜子は、していた。
「抱いて。風間さん。……わたしと、して」
 美夜子は、かすれた声でいった。風間を、じっと見た。黒ぐろとした瞳が、オイルでもまぶしたように、好色な潤みをたたえて、濡れひかっていた。
〈ふ。こりゃ、発情しちまったな。早速、一発やらせてもらおうぜ……〉
 風間は、はらの中でニヤリとした。
 交合がOKとなれば、LDKのソファでも、カーペットの上ででも、かまやしない。
 風間は、はだけたガウン姿の美夜子を抱いたまま、LDKにゆこうとした。
 だが、美夜子はそれを制した。
「あの、そうでなくて。……ね、わたしのベッドにもどって、して欲しいの」
 美夜子は、いった。目線で、ふたりがいままでいた室内を、示した。
「ええっ?」
 風間は、びっくりした。
 なぜなら、そこは美夜子と、彼女の夫のしまもとひろし夫婦の寝室だったからだ。
 それでも、夫の島本がそこにいないのならばいい。だが、島本はいた。大いびきをかいて、そばのベッドで眠りこけてはいる。とはいえ、目覚めない保証はないのだ。
「そ、そこで? 課長の寝てる隣りのベッドでアレをするんですか……!?」
 思わず、風間はき返していた。
 
 
 
 
〜〜『絶頂コレクター』(松本孝)〜〜
 
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