官能小説販売サイト 藍川京 『秘密倶楽部 人妻調教』
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藍川 京    秘密倶楽部 人妻調教

目 次
プロローグ
第一章 日記――兄嫁の肉襞が震える
第二章 蛇淫――秘孔深く貫かれて
第三章 館 ――屈辱に溢れ出す愛蜜
第四章 部屋――調教の鞭に甘く蕩けて
第五章 刻印――愛奴の悦びにわななく
エピローグ

(C)Kyo Aikawa

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   プロローグ

 焦茶色の七階建のビルだった。見るからに仕立てのいい背広を着た四十をわずかに過ぎた男は、集合インターフォンを押し、何桁かの数字を口にした。エントランスドアが開いた。男は黒い大理石を踏み、なかの見えない小さな窓口に、会員ナンバーK‐3の黒いカードを差し入れた。502の部屋の鍵を渡されると、男はエレベーターに乗り、五階を押した。ここに足を運び慣れた動作だ。
 502のドアをあけると、男が来るのがわかっていたのか、女が迎えた。黒いガーターベルトに同色のシルクのストッキングだけつけている。宝貝の膨らみを思わせる花園の柔肉の中心に、やさしいくぼみの線が落ちている。恥毛はきれいに剃られ、翳りはない。革製の首輪と一式になっている、両手首、両足首、それぞれにつけられた独立した四つの拘束具は、奴隷のブレスレットとアンクレットだ。
「わたしの愛するご主人さま、ようこそ」
 女はひざまずいて顔をあげ、男の言葉を待った。
「No.35か。披露目のとき、残念ながらどうしても手の放せない用があった」
「はい、No.35でございます。どうぞ、わたしをご自由になさってください」
 そう言ったものの、女には恥じらいがあった。
「刻んだものを見せてもらおうか」
「今すぐでございますか?」
「おまえを縛ってから、ゆっくり見てみることにしよう」
「お風呂は」
「ひと汗流してからだ。縛る前に名誉ある称号を与えられたおまえに、褒美の鞭をやろう。いい声をあげろよ」
 ホテルならスイートルームといった洒落た部屋の奥にドアがあり、続き部屋になっている。そこは手前の部屋とは似ても似つかぬ雰囲気の、拷問部屋に近い冷やかな空間だった。天井からさがった滑車や鎖。縄や鞭、淫らな道具……。三方に張り巡らされた鏡に映るそれらが、いっそう部屋を冷酷に見せていた。
 男は女の手首の金具に別の鎖を通してひとつにすると、女の足指がかろうじて床に着く高さまで滑車で吊るしあげた。女は三十そこそこか。品のある理知的な顔つきだ。顔は日本的だが、乳暈が大きく、外人のようだ。乳房も豊かだが、乳首はさほど大きくない。腰はキュッとしまり、尻もほどよく持ち上がっている。
 男は選んだ鞭を取ると、滑りどめの凹凸のある柄で女の顎を持ち上げた。
「存分に褒美をやったあとで風呂に入れてやる。それから、うんと辱しめてやる」
「うれしゅうございます……」
 男は鞭を振り上げる前に、女の秘園を広げた。No.35の赤い印がクリトリス包皮の上方の肉溝に刻まれている。グイッといっぱいに広げてみなければ文字にはならない。
 男は印を確かめると、女の臀部に鞭を振り下ろした。
「ヒッ!」
 女の躰が揺れ、鎖の擦れる金属音が広がった。打たれるたびに蜜はあふれ、やがて、太腿さえ濡らしはじめた。


   第一章 日記――兄嫁の肉襞が震える

     1

 大介はゆいの部屋にいた。
「何をなさってるの……?」
 コーヒーを入れて居間に戻ったとき義弟の姿がなく、不審に思って探していた。
「これ」
 四十を過ぎた夫の和孝とひとまわりも年の離れている大介は、結菜の日記をさし出しながら、好奇と哀れみの入り交じった表情を向けた。
 大介は無断で結菜の部屋に入り、ビューローの引出しをあけたのだ。結菜の全身がかっと火照った。
「非常識です。大介さんがそんな方だったなんて……返してください」
 結菜は大介につめより、日記を取りあげようとした。だが、大介のほうが一瞬早く身をかわした。
「まだ読み終わっていない」
「返してください」
 結菜は取り乱していた。
「意外だったよ。しとやかな義姉さんがこんなことを書くなんて」
「やめてっ!」
「もうひとつ意外だった。兄貴は毎日でも義姉さんを抱いていると思っていたんだ。もし、俺が義姉さんと暮らしていたら、一日として抱かない日はないだろうから」
 怒りと羞恥のため、結菜の上品な唇はわなわなと震えた。
「俺は今まで義姉さんが幸せな毎日を送っていると思っていた。顔には出さなかったが、いつも兄貴に嫉妬し、手の届かぬ義姉さんに焦がれていた。だが、こんなものを見てしまった」
 大介は日記を置くと、震える結菜を唐突にソファーに押し倒した。
「あう!」
 大介は結菜の唇をふさいだ。結菜は必死で抗った。
「いやっ! いやっ!」
「おとなしくしろよ、義姉さん。男の躰が欲しいって、そうはっきり書いていたじゃないか。あんなにも生々しく。声を出して読んでみたっていい」
 結菜から力が抜けた。
「俺がこれから義姉さんの渇きを癒してやる。兄貴にわからないように愛してやる。そうしてほしいんだろう?」
 大介は結菜の薄紫のブラウスに手をかけた。
「やめて。大介さん、だめ。お願い……」
「義姉さんをふた月も三月も抱かない兄貴に操をたてるつもりなのか。いくら日記に嘆きを綴っても、火照った躰は癒せないんだ。そのくらいのこと、わかっているはずだ」
「言わないで」
 結菜の目尻からつっと雫が落ちた。長く黒い睫毛の湿りが、大介の獣欲をかきたてた。
「俺が鎮めてやる」
「だめ。やめて。後生です」
「義姉さん、素直になれ。人生は一度きりなんだぞ。このまま老いていくつもりか。それじゃ、あんまり惨めじゃないか」
 結菜は両手で顔をおおい、わっと声をあげて泣いた。
『私は女であることを忘れ、このまま老いていくのだろうか。指を折って数えられるほどしか抱かれることなく、このまま老いていくのは虚しい。自分が惨めで哀れで愛おしい』
 結菜はいつか、そう記した。
「義姉さんは三十になったばかりじゃないか。これからが本当の女として、いちばん美しくなるときじゃないか。それを……」
 結菜はますます泣きじゃくる。そんな結菜はいつになく幼く見えた。哀しい秘密を白日のもとに晒され、ひどく動揺している。
「泣かなくていい。これからずっと俺が愛してやる」
 結菜は首を振っていたが、ブラウスのボタンをはずしはじめた大介の指の動きをとめようとはしなかった。
「まだ子供のような乳首じゃないか……」
 乳房の間の淡いピンクのブラジャーのホックをはずした大介は、年のわりにはあまりにも小さく、色づいてもいない乳首に息をのんだ。ふくよかな乳房だけに、その乳首の愛らしさがいっそう際立っている。
「兄貴は、ここも触ってくれないのか……」
 結菜は唇を噛んだ。
 大介は乳房を両手で揉みしだきながら、乳首を口に含んだ。乳首はわずかに乳暈に沈んでいたが、大介の口のなかでみるみるうちにかたく尖り、盛りあがっていった。
「あん……」
 結菜はいつのまにか大介に手を伸ばし、背中をつかんでいた。
「俺が大きくしてやる。この乳首をもっともっと大きくしてやるからな」
 つつましやかな果実を、唇で挟んだり舌先でつついたりした。丸く円を描きながら舐めてやった。
 白く透きとおるようだった乳房は赤味を帯び、熱くなっている。
 大介はそろそろと片手をスカートのなかに入れた。熱気がスカートいっぱいにこもっている。ショーツに触ると指先に妖しい湿りが触れ、愛蜜で濡れているのがわかった。
 
 
 
 
〜〜『秘密倶楽部 人妻調教』(藍川京)〜〜
 
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