官能小説販売サイト 一条きらら 『不倫教室』
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一条きらら   不倫教室

目 次
第一話 人妻を剥ぐ!
第二話 美少年キラー
第三話 花酔いの情事
第四話 プールサイドの欲情
第五話 未亡人濡れる
第六話 背徳エクスタシー
第七話 不倫教室
第八話 淫らな果肉
第九話 絶頂浮気妻

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   第一話 人妻を剥ぐ!

     1

 室内に、ジャズと熱気が充満している。
「ワン・ツー・スリー・フォー」
 講師の声にあわせ、フォービートのリズムに乗って、赤や黒のさまざまなレオタード姿の生徒たちが汗を流しながら踊っている。
 そこはジャズダンス教室だった。
 たき由美はここに通い始めて半月である。
 ジャズダンスを始めたのには、ある理由があった。
 由美は今、思いきり身体を激しく動かして、踊りを楽しんでいた。講師の姿を見なくても、腕が、足が音楽に乗って勝手に動き回る。
 周囲の生徒たちの姿も眼に入らなかった。
 たった一人で踊っているような、自由な気分さえ感じる。
(本当に何もかも忘れていられるわ。こうして踊っていると)
 グリーンのレオタードが、由美によく似合っていた。額をあらわにしたヘア・バンドもおそろいのグリーン。
 腰に巻いた赤いハンカチが身体の動きにつれてヒラヒラと揺れた。
 由美は二十七歳。結婚してまだ一年半である。
 結婚するまで、事務機器販売会社でOA機器のインストラクトレスをしていた。
 ショールームで、客に機器類の操作を実演したり、客の質問に応じたりする仕事である。
 販売の第一線ともいえる仕事だった。
 デスクワークの事務員より、給料もよかった。
 滝井ともゆきは取引先の社員で、由美の仕事ぶりを見て魅力を感じ、交際を申しこみ、一年後に二人は結婚した。
 由美は、できれば会社をやめたくなかったのだが、
「女房を働かせるなんてとんでもない」
 と、亭主関白タイプの智行が反対し、由美は専業主婦となった。
「ハイ、今日はこれまで」
 講師の清原が手を叩いて言った。
 レコードはまだ鳴っているが、時間がきたのだ。
 九十分のレッスンを終えて、生徒たちは呼吸を整え、ハンカチで汗を拭った。
 そして、ぞろぞろと教室を出ていく。
 廊下の突き当たりに、シャワールームがあった。シャワーを浴びたい者だけ、そこで使用する。
 そうでない生徒は更衣室でレオタードを脱ぎ、服を着て帰る。
 由美はその日、シャワーを軽く浴びることにした。
 順番を待って、三人ずつ中に入る。シャワーは三台あるだけだった。
 由美は、シャワールームにバッグを持って入り、レオタードを脱いだ。
 裸になって、シャワーの柄を取って、ぬるめの湯を出していると、
「ねえ、そちらのシャワー、お湯が出る?」
 と、隣にいた三十五、六歳の女が由美に訊いた。
「ええ、出ますけど」
「変ね、故障かしら……あ、出たわ」
 由美はシャワーを浴びると、バッグから下着と服を出して素早く着た。
「この教室は珍しいわね、ちゃんとシャワーが付いていて」
 と、隣にいた女が、また話しかけてくる。
「ほんとですね」
「失礼だけど、レッスンは今日が初めて?」
「いいえ、半月前からだから、四回目かしら」
 中肉中背の由美より一回り背の大きいその女と一緒に、シャワールームを出た。
 エレベーターに乗って、ビルの外に出る。
「喉かわいたわね、ちょっとそこ、寄っていかない?」
「いいわ」
 由美は彼女の誘いに応じて、通りがかった喫茶店に一緒に入った。
 ウェイトレスに飲み物を注文して、二人は自己紹介しあった。
「柏木季代子です」
「滝井由美です。よろしく」
 由美は親しくしている主婦はいない。学生時代の友人や会社の同僚とは、年に二、三度会うだけである。
 柏木季代子と何となく気があいそうなものを感じた。
「週に二度、ジャズダンスに通って、他の日は何をしているの?」
 と季代子がたずねた。
「エアロビクスにも通っているんです」
「まあ、エアロビクスも」
「それと、ヨガ教室にも」
「ずいぶんたくさん習ってるのね。身体を動かすのが好きなのね」
「ええ、スポーツはだめなんですけど、でもジャズダンスが一番楽しい。ストレス発散できるみたい」
「あら、ストレスたまってるの?」
 季代子が由美の眼を覗きこんだ。由美は恥じらいながら、
「ストレスって、オーバーだけど、でも専業主婦って退屈だし」
 
 
 
 
〜〜『不倫教室』(一条きらら)〜〜
 
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